【ベース】ZOOM B3 ワウ・フィルター系の音作りコツ!

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ZOOM B3はマルチエフェクターであり,当然ワウ・フィルター系のエフェクトも搭載されています。

  • Electro-Harmonix Q-TRONモデル
  • MAD PROFESSOR Snow White Auto Wahモデル
  • MOOG MF-101 Low Pass Filter
  •  

わざわざコンパクトエフェクターを揃えなくても,ZOOM B3ならいくつも入っているのでオススメです!

さて,これらはパッシブタイプおよびプリアンプなしでは効果的に機能します。

しかし,アクティブタイプやサンズなどのプリアンプをオンにしていると,非常にキンキンした耳障りなサウンドになってしまいます。

主にアクティブタイプやサンズなどを使用している際,ハイが強すぎる問題があります。

そのためここにエフェクトをかけると過剰にハイが目立ってしまいます。

ここでオススメの方法は「グライコでハイ成分をカットする」です!

ワウ・フィルター系のエフェクトをただオンにするのでは足りないので,EQで補強するという手法です。

そのため「ワウ・フィルター系のパッチ」として保存しておくと便利です。

以前の記事で紹介したように,「パッチ自体をフットスイッチで切り替える」ことで曲中でも問題なく使えます。

自分の各ベースごとにエフェクトパッチは分けてセッティングしておくと便利です!

ベースごとのクセを考慮したエフェクトパッチを保存しておくと,持ち替えた時にいちいちパラメーターを調節しなくていいのでオススメです。

僕の場合では先頭にグライコをセットします。

目安としては「10 kHz,4.5 kHzをカット」するとマイルドになります。

またライブなど大音量ではローカットをすると音抜けが良くなります。

続いてお好みのエフェクトをセットします。

オススメは「Q-TRONモデル」です。

パッチのミックスバランスは100にし,各種パラメーターは以下

・Sense : 1

・Reso : 7

・Dry : 0

「Dry」とは「エフェクトがかかっていない原音」を指します。

そのためこれは0で良いと思います。

各自いじってお好みのサウンドを見つけてください。

上記のセッティングではマイルドなワウサウンドが得られます。

イメージとしてはMXR Bass Envelope Filterです。

以下に動画を貼っておくので,参考にしてみてください。

とにかくパッチは贅沢に使いましょう!

プリセットで入っているパッチは意外と使わないので,どんどん自分のパッチを上書きしましょう。


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ZOOM B3の使い方・注意点まとめ

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今回はZOOM B3の使い方・注意点をまとめました。

初めて使う方は参考にしてください。

パッチのバンク

B3はA0~J9までパッチが保存できます。

購入時,全てに最初からパッチモデルが保存されています。

中には有名ベーシストのサウンドを模したパッチもあります。

そのため自分で作成したパッチを新たに保存する場合,既存のパッチに上書きする必要があります。

そのため全く使わないようなパッチを編集するようにしましょう。

パッチのエフェクトバランス

各パッチには,入力信号にどれだけエフェクトを反映させるかを調節できます。

本体の画面上部のTOTALを押すと編集モードになります。

つまりこれが低いと,いくらパッチ内のエフェクトレベルをマックスにしても,エフェクトが反映されません。

またパッチごとに最初の値がまちまちのため,自分でパッチを保存する場合は必ず最初にパッチ全体のエフェクトバランスを調節しましょう。

信号の方向

B3は本体下部のフットスイッチに1,2,3と数字が振り分けられており,最初はその順番通りにエフェクトがかかっていく設定になっています。

左から右ですね。

アンプ類は最後に配置するため,一番右端のボックスをアンプにしましょう。

しかしB3のインプットは本体右上部にあるため,信号は右から左に流れるイメージがあります。

わかりにくい場合は本体上部のGLOBALから逆方向に変更できます。

パッチ切り替え

パッチ内でエフェクトをオンオフするのは当然ですが,パッチ全体をフットスイッチだけで切り替えることができます。

1のフットスイッチには「HOLD FOR PATCH」と記載されており,ここを長押しするとパッチ切り替えモードになります。

このモードではフットスイッチでパッチを前後に切り替えられます。

つまり複数のエフェクトを組み合わせている場合,一気に切り替えられるのでおすすめです。

詳細はこの記事を参照してください。

【ZOOM B3】スイッチャーがなくても大丈夫!パッチ切り替えで効率よくエフェクトをかけよう!

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【ZOOM B3】スイッチャーがなくても大丈夫!パッチ切り替えで効率よくエフェクトをかけよう!

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またZOOM B3についての記事ですが、あなたは上手くパッチ切り替えを活用できていますか?

B3はエフェクトが直列に3つ繋がっており、つまり最大同時に3つのエフェクトをかけられます。

たとえばプリアンプやEQでメインのサウンドを作り、所々空間系や歪みなどを踏んで使う方が多いのではないでしょうか。

エフェクターの踏み分け問題

画像

[1]石橋楽器より引用,https://twitter.com/ishibashimusic/status/822945299824050177

ここで大変なのは、「スイッチャーがなければいくつもオンオフを切り替えなければならないこと」です。

たとえば歪みを踏んだ後に空間系を使う場合、「一度歪みをオフにし、空間系をオンにする」必要があります。

つまり二度フットスイッチを踏むことになります。

これはライブだと結構大変で、いくつかエフェクトを組み合わせている場合、フットスイッチを何度も一瞬で踏み分けなくてはなりません。

またプリアンプ等でメインの音を作っている場合、そのままエフェクトをオンにすると、直列で繋がっているからプリアンプ成分も入るため、音が重たくなったり歪んでしまいます。

これを避けるには、毎回エフェクトをかける時は一度プリアンプ等をオフにしなくてはなりません。

こんなことライブでいちいちやってられませんよね。

そこで紹介するのが「パッチごとにエフェクトを振り分け、フットスイッチで切り替える」です。

パッチ内でエフェクトをオンオフやるのは大変なので、パッチごと切り替えようという話です。

パッチであればいくつかエフェクトを組み合わせた状態で保存できるため、実質スイッチャーのように一気に組み合わせを切り替えられます!

パッチの切り替え方

B3のパッチ切り替えは2つ方法があります。

一つ目は画面上部にある白い小さなボタンです。

これを押すと一つずつパッチを切り替えられます。

普段パッチをいじくるにはこれが楽です。

二つ目はフットスイッチです。

一番左のフットスイッチは書いてあるように、1秒以上踏んでいるとパッチ切り替えモードになります。

切り替えモードでは、別のフットスイッチを踏むごとにパッチを切り替えられます。

これならライブ中でもフットスイッチで切り替えが可能です。

切り替えによるタイムロスは1秒にも満たないと思います。

普通のエフェクト切り替えの時と同様に考えて良いでしょう。

つまり現実的に使うのであれば、メインのパッチの画面から切り替えモードにしておきます。

この状態のまま通常通り演奏し、切り替えるタイミングが来たらその都度フットスイッチで切り替えると滞りなく使用できます。

切り替えモードが勝手に戻ることはないので、替える直前にわざわざ長押しして切り替えモードにする必要はありません。

エフェクターを1つまたはいくつか組み合わせておいたパッチに切り替えた後は、また逆のフットスイッチを踏むとメインのパッチに戻れるので「それぞれ一度踏むだけ」で切り替えが可能だと言えます。

メインパッチの前後にエフェクトパッチを配置すれば、メインパッチ基準で2つのエフェクトパッチが利用できるので便利です!

この時エフェクトメインのパッチは、パッチ自体のバランスは100にしておきましょう。

こうすることで完全にエフェクトがかかった音が出力されます。

これが低いとエフェクトのかかりが悪くなるので、必ず確認しましょう。

使用例

パッシブベースを使う時はB3のアンシュミでメインの音を作ります。

次のパッチには歪みのみ、前のパッチにはワウのみで割り当て、もちろんオンの状態で保存しておきます。

こうするとそれぞれプリアンプを含まない純粋なエフェクト音だけ出力できるため、キレイなエフェクト音が得られます。

またフットスイッチを何度も踏むことなく、「一度踏むだけで」理想の音に切り替えることができます。

パッチの場所はとりますが、このように純粋なエフェクトのみのパッチを用意しておく方がいいと思います。

実際プロのエフェクターボードにはスイッチャーが導入されており、特に空間系のエフェクターはプリアンプ等をオフにしエフェクターのみオンになるよう設定されています。

B3だけで完結させるには「パッチごと切り替える」のがベストと思われます。

まあいくつも空間系を踏み分ける場合はパッチの移動が大変だと思いますが、一つのパッチ内で瞬時にいろんな場所のスイッチをガチャガチャ踏み替えるよりは楽だと思います。

事実私も空間系と歪みを瞬時に踏み替えるのができず、この方法が踏み間違いもなく楽だと実感しました。

パッチは贅沢に使いましょう!

空間系をまとめたパッチを作ってもいいですが、各パッチごとに1つエフェクトをオンにして保存してもバチは当たりませんよ。

上手に使いこなして演奏に意識を集中させましょう!

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【ベース】ZOOM B3 アンシュミの使い方と注意点

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ZOOM B3はマルチエフェクターで,プリアンプやエフェクターだけでなくアンプシュミレーター(アンシュミ)も入っています。

アンシュミは使い方を誤ると沼にはまります。

便利ですがむやみに使う前に,正しい使い方を考えましょう。

アンシュミの役割

「アンシュミ」とは,これを使うとAmpegやHartkeといった各種アンプ(アンプヘッドとキャビネット)の前で聞いているような状況を再現します。

つまりスタジオやライブハウスのステージ上で,アンプにベースを接続して弾いているいつもの状況が再現されています。

これが何を意味するかというと「ライン録りなのにアンプの前で聞いているような空気感が味わえる」ということです。

公式サイトによると

スピーカーの音響特性をシミュレートする12種類のキャビネットモデルと組み合わせて、実在モデルと同様の本格的なアンプサウンドをライン接続で再現。異なるメーカーのアンプとキャ ビネットを組み合わせて、独創的なアンプサウンドを作り出すことも可能です。

と書かれています。

以下,公式サイトURLです。

https://www.zoom.co.jp/ja/products/bass/b3-bass-effects-amp-simulator-pedal

通常生音だけでライン録りすると,のっぺりした奥行きのない音になります。

しかしアンシュミを通してやると,奥行きやボトムまで響く感じが得られます。

サンズなど,プリアンプの中にはこうした空気感を再現したものもあります。

しかし大抵は空気感のない音になってしまうので,レコーディングや弾いてみた動画にはアンシュミを追加で挟むのが理想です。

実際のレコーディング現場では

ベース→プリアンプやアンプヘッド→DI

で音を拾います。

最後にPC上で後からアンシュミを通してやったり,マイクを置いたような空気感や音の広がりを「マスタリング」で調整します。

B3を使った場合は

ベース→プリアンプ→B3(アンシュミかつインターフェイス)→PCなど

といった流れになると思います。

なんにせよ「アンシュミは主にライン録りで空気感を出すために使う」という認識が正しいのではないかと思っています。

ライン録りでのアンシュミの使い方

B3のアンシュミでは,必ずパラメーターの最後に「Mix」のつまみがあります。

これはベースからの信号を「どれくらいキャビを通過させた音にするか」を調整できます。

よってMixを100にすると「完全にキャビを通過した空気感のあるリアルなアンプサウンド」が得られます。

プリセットではこのMixが50になっています。

また別の記事でも書いたように,パッチごとにエフェクトバランスを調整できるので大元のこのバランスも考慮する必要があります。

これが低ければ,そもそもアンプサウンドらしさが減りますからね。

僕は「パッチのバランスは70,キャビのMixは100」にしています。

またB3はキャビの種類も選べるため,ヘッドとキャビのメーカーを変えることもできます。

スタジオ,ライブでのアンシュミの使い方

さて,これまではあくまで「ライン録り」のみについて言及してきましたが,スタジオやライブハウスでは気をつける点があります。

「家でライン音を聞いて音を作り,スタジオやライブハウスに持ち込む場合」です。

ライン音を聞く宅録とは違い,置いてあるアンプにつながなくてはなりません。

つまり「アンシュミで作った,キャビを通過した空気感のある音」を「さらにアンプを通して出力する」ことになります。

これでは二重になってしまいます。

しかしアンシュミのアンプヘッドは有効にしておきたいので,「キャビのみをなくす」作業が必要です。

よってアンシュミの「Mixを0」にします。

スタジオにはキャビがありますし,ライブハウスでは客席のスピーカーがキャビとなるので,Mixは0でないとボワついた音になります。

必ずこれはカットすることを忘れないよう気をつけましょう!

つまり「実質プリアンプとして」使用することになります。

アンシュミによるプリアンプの二重がけ問題

ここでどうしても問題となるのは,「アンシュミの音をさらにアンプヘッドに入力することになる点」ですね。

アンプヘッドのInputに入力するため,「プリアンプの二度がけ」になります。

これはアンシュミに限らず,プリアンプで音を作ってライブする人は誰もが経験したことがあると思います。

よくある対策は「アンプのセンド/リターンから入力すること」です。

ここに接続すると,アンプのヘッド部分を経由しないため,持ち込んだプリアンプの音のみが反映されます。

しかしライブハウスではDIがヘッドより前に接続されており,短い転換やリハ時間で挿し替えたりしてもらうのは現実的に厳しいです。

そんなわけで一般的には「場数を踏んで,どのアンプでも瞬時に望みの音作りができるようになれ」と言われています。

僕は8年ベースをやっていますが,ライブハウスの経験は十数回程度のため,いまだにできません。

アンシュミの話から逸れましたが,アンシュミを「ライン臭くない空気感がある音を作るための成分」とするならば,「ライブハウスではアンシュミを外す」のがベストかもしれません。

もちろんアンシュミのみで音を作っているなら,「Mixを0にするだけ」でいいと思います。

どっちにしろ,目の前にあるアンプから自分好みの音を作れるようになる必要があります。

これができれば苦労しませんが笑

仮にセンド/リターンでバイパスした音が出せても,結局スタジオやライブハウスの大きさやPAさんの技術,ましてやキャビが毎回違うので「一様な音を出すことは無理」ということです。

そこを受け入れ,どんな状況でも素早く調整できる技術を身につけるのがベストです。

さらにプリアンプを複数接続している人は,なるべく一つにしましょう。

でないとライブ当日にアンプを含め,いくつもパラメーターがあり「過剰に加工された音」になったり,「どこを調整すればいいのかわからない」という事態になります。

ベーシストの音作りはバンドで飛び抜けて難しいので,とにかく耳で聞いてその都度対応しましょう!

まとめ

まとめとして,ZOOM B3のアンシュミは

・宅録などのライン録り時に使う

・別でプリアンプを接続している場合,スタジオやライブハウスでは外す

Mixを0にし,ただのプリアンプとして使うのもあり

このようにアンシュミはアンプ特有の音の厚みや広がりが出ますが,スタジオやライブハウスでは邪魔になってしまうケースがあります。

そこを理解した上での音作りを心がけましょう!

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【セッティング公開!】エフェクターやベースの設定を完全解説!

機材紹介で触れなかったエフェクターやベースのセッティングを公開していきます。

まだエフェクターのことがよくわからない方や,音作りに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

 

エフェクターボードの概要

これが実際に使用しているボードです。

ベース界の三種の神器と言われる「マルコン,サンズ,B3」を使用しています。

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エフェクターは背面にマジックテープを貼り付け,ボードに固定しています。

また高さの調節のために薄いベニヤ板を貼り付けているものもあります。

丁寧に信号を追っていくと

ベース→チューナー→マルコン→サンズ→ZOOM B3→DIやアンプ

といった直列の繋ぎ方です。

アトリエのベースを使用する場合は,アクティブとして使用しマルコンとEQを常時オンにしています。

MULTI COMP

音の粒を揃えるコンプレッサーです。

基本どのベースでもこのセッティングです。

常時オンで使用しています。

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・GAIN:つまみは最小です。エフェクターはブースター以外,踏む前後で音量差がないセッティングにするのが基本です。僕の場合は0にしないと音量が上がってしまうので,このセッティングにしています。コンプらしい音がほしい人は適宜上げていいと思います。

・COMP/LIMIT:12時にしています。14時以降では「ザ・コンプ」というサウンドになるため,抑えています。まるまるスラップの場合は,上げたほうがキレのよいスラップサウンドを得られます。僕は常時オンのため,このセッティングで使用しています。

・MODE:TUBESIMにしています。真空管のような深みと音の太さが丁度いいです。

 

SANSAMP BASS DRIVER DI

「サンズ」と呼ばれる,アウトボード型のプリアンプ・歪みエフェクター・DIです。

最近はスラップ用のエフェクターとして使用しています。

またこのセッティングで,指弾き用に適度な歪みのある音を出すためのプリアンプとしても使用します。

他にもアジカンなどのピックでゴリゴリしたサウンドを出すとき,プリアンプとして使用します。

その時は適宜セッティングを変えますが,日常的に使うこのセッティングを載せました。

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ほぼフラットです。

スラップ用なのでTREBLE,PRESENCEを少し上げています。

BLENDは意外と低いよりは,12時程度まで上げたほうが音抜けが良くなる気がします。

アトリエ単体のスラップはパーカッシブで好きですが,サンズを踏むと歪みがかかり攻撃的なサウンドにできます。

RADの曲とかに合います。

こんなふうにアトリエサウンドのスラップ,サンズサウンドのスラップが使い分けられるので,曲の雰囲気に合わせて使い分けます。

パッシブタイプにはプリアンプとして使ったりします。

スラップソロとして使うなら,音量は少し上げるといいでしょう。

 

ZOOM B3

いろんなエフェクターやアンプシュミレーターを搭載したマルチエフェクターです。

Graphic EQ→Z-TRON→Squeak

の順に信号が進みます。

EQは常時オンで使用しています。

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ZOOM B3を使う上で注意してほしい点があります。

B3は最初からプリセットのパッチが入っており,空きのパッチがありません

自分の設定を保存するには,既存のパッチを上書き編集する必要があります。

新しいパッチを作るときは,消してもいいパッチを選んで編集しましょう。

もう一つは,パッチごとにエフェクトのミックス具合が調整できる点です!

つまり,どんなにエフェクターのエフェクトレベルを上げても,大元のパッチ自体のエフェクトレベルが低ければ,サウンドにエフェクトが反映されません!

最初の頃これに気づかず,あまりエフェクトがかからなかった思い出があります。

プリセットのパッチはものによって,30/100くらいに下げているものがあります。

そのパッチで編集した場合,エフェクトの効果はかなり低くなりますよね。

必ずパッチ自体のエフェクトバランスを確認しましょう!

上の方にあるTOTALを押すと,パッチ自体の音量やミックス具合を調整する画面になります。

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LEVELはとりあえず100で固定しています。

原音とエフェクト音のミックスバランスは,このパッチの場合は70にしています。

これは使うエフェクターやアンシュミによって設定を変えましょう。

100にするとエフェクト音のみになります。

B3をエフェクターのみとして使用するなら,100でいいと思います。

特に空間系のエフェクターはバランスが低いと,エフェクトのかかりが悪くなります。

アクティブベースはプリアンプが搭載されているので,EQやアンシュミを通すときにバランスを100にすると,アクティブ由来のサウンドが抑えられてしまいますね。

そのためあえて70程度まで下げています。

とにかく使うベースやエフェクターによってバランスはいろいろ試してみましょう。

このように,名前はアトリエ用に設定しています。

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続いて各エフェクターのセッティングを解説します。

Graphic EQ

周波数帯ごとに調整ができる,7バンドのパラメトリックイコライザーです。

常時オンにしています。

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EQセッティングの記事の通り,50 Hzをバッサリカット,120 Hzをブースト,10 kHzは少しだけ下げています。

このセッティングでは音抜けがよく,ビビリが抑えられた上にスラップはキレのよいサウンドをキープできます。

グラフィックイコライザーの場合は,「ロー」としてしか調整できないのでパライコの方が良いです。

こんなふうに50 Hzは下げて120 Hzを上げるのは,普通のプリアンプやアンプのイコライザーではできません。

Z-TRON

これはQ-TRONのシュミレートでしょう。エンベロープフィルター・オートワウです。

ソロやセッションで使います。

スラップにも合うので遊べます。

空間系エフェクターのため,入力信号のハイが強いとキンキンして不快な音になります。

アクティブベースはしっかり入力信号を抑えたり,ハイ成分を下げておきましょう。
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Senseは1くらいで丁度いいです。

これ以上はクセが強いので,このセッティングにしています。

またResoは適宜エフェクトの強さを変えましょう。

だいたい6-8くらいで変えています。

これくらいだと,指弾き・スラップで気持ちいいワウ音が得られます。

Squeak

これはギターで使われるProCo RATのシュミレートでしょう。

歪みエフェクターです。

エッジの効いた表に出てくる歪みです。

ソロやノイジーなサウンドがほしいときに使います。

サンズの歪みとは異なるので,曲によって使い分けましょう。

スリーフィンガーと相性がよく,低音がスッキリした歪みのため埋もれません。
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Toneはハイを抑えてアンサンブルになじませたい時に適宜下げましょう。

ベースソロの歪みとして使うときは,Toneを90にすると前に出てきます。

Levelは意外と120まで上げて丁度いいです。

あとはアンサンブルで聞こえてくるように調整しましょう。

ATELIER Z DAL-4

以上のセッティングに対して,ベースのセッティングを解説します。

外観はこんな感じです。

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見えにくいですが,スロープとフィンガーランプを取り付けています。

すべて手作りです。

スロープは角材を削りヤスリでなめからかにした後,黒のアクリル絵の具でコーティングしています。

フィンガーランプはダンボールを黒いビニールテープで巻いたものです。

各つまみ

他の記事でも書いたように,フロント・リアを7/10程度まで下げています。

トレブルはフラットですが,新しい弦にしたときは適宜トーンとして下げています。

ベースは軽くブーストしています。
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一方,下の画像は通常のフラットな状態です。

フロント・リアはフルテンだとこれくらいです。

ベースはフラットだとこの位置です。
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ネックの反り

写真でわかるか微妙ですが,このように軽い順反りです。

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弦高

ネックエンド付近の弦高です。

4弦は少し高くしています。
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ピックアップはこれくらいです。
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斜め上から見るとこんな感じ。
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最終フレット付近。
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ピックアップとの距離感。
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ブリッジはこれくらい。
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12フレット付近から見た。
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ネックの中間くらい。
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1フレット目はこれくらい低めに。
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こんな感じの弦高になっています。

まとめ

・クリーンサウンドはアクティブベースのイコライザーとEQのみ

・マルコンは音粒を揃える程度に

・サンズはスラップ用,歪み用にセッティング

・B3のパッチ自体のミックスバランスに注意

僕のベースサウンドは以上のセッティングにしています。

あとはライン録り用に,個別でアンシュミごとのパッチを作るのはいいと思います。

ライブハウスでもトラブルが起きにくいセッティングとして,アンシュミを使わない音作りとしました!

各エフェクターを買おうか迷っている方は,こんな感じで使用できるので参考にしてください。

ネックの反り具合や弦高など,あくまで一例なので自分の機材に合ったセッティングをしましょう。

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【ベース】マルチ含むEQの使い方 おススメセッティング

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今回はアンプのEQではなく、マルチエフェクターやボードに組み込んだEQのおススメセッティングを書いていきます!

ベースの音抜けが悪くて悩んでいる人は必見です。

僕はATELIER ZのDAL-4をメインで使用していますが、こいつはドンシャリでミドルが引っ込み抜けてきません。

普段はロックやポップスを弾くので、本当はミドルがしっかり出てベースラインがわかるような音作りがしたいんです。

ミドルの感じはスティングレイをイメージしてほしいです。

スティングレイの場合、ハイにクセがあってスラップする時など「いかにもスティングレイ」という音がします。

レッチリのフリーやホルモンの上ちゃんを思い浮かべてください。

しかし、僕は普通のジャズベのスラップ音をメインで出したいので、あくまでジャズベにこだわっています。

そんなわけでアクティブのジャズベを使いつつ、しっかりミドルが前に出るサウンドを目標にしています。

そもそもアクティブならイコライザーが付いてると思いますが僕のアトリエはベースとトレブルしかありません。

肝心のミドルはいじれないのでZOOM B3のEQでうまくミドルを出してやろうという考えです。

では実際のセッティングを公開します。

50 Hz

ここはいわゆるベースの音圧を司る周波数です。

僕はこれを「-10」にカットしています。

ポイントとして、スティングレイのサウンドは「60,70 Hz以下がバッサリカットされている」ことです。

弾いたことある人は分かると思いますが、スティングレイは超低音がほぼ出ておらず、音量を上げても変にボワつくことが一切ありません!

以前書いた記事の通り、音量を上げると低音も増大します。

結果的に60,70 Hz以下をカットしているスティングレイは、ライブくらいの音量でちょうどいい低音感を感じるのです。

さすがプレベ、ジャズベを作ったFenderの創始者レオ・フェンダーが最後に作ったベースモデル。

プレベ、ジャズベを作り、Fenderを去った後に新たなモデルとして誕生したのがスティングレイです。

順番的には一番優れたベースモデル、とも言える気がしますね。

長くなりましたが、ライブくらいの音量では50 Hzをバッサリカットしてもちょうどいい低音が出る、ということです。

逆に録音など直接ライン録りする場合はちょっと低音がヘボくなります。

適宜上げて調整しましょう。

120 Hz

ここはベースのブリブリ感を司る周波数です。

ここで注意点として、50 Hzをカットせずに120 Hzだけ上げるとブーミーなサウンドになり使えません!

ミドルをしっかり聞かせたい!と思って単純に120 Hzだけを上げても音は過剰出力なサウンドになってしまいます。

しかし50 Hzをバッサリカットしていると、上げてもブーミーにならず気持ちいいミドルが出てくれます。

過剰なローが出ずにバランス良く出力されます。

僕はこれを「+10」までブーストしています。

10あたりから急にローミッドが強調され始めるので,思い切って上げてみましょう。

4.5 kHz

ここはプレンズンスと呼ばれる領域で、スラップのギラギラ感とかビビりの金属音を司る周波数です。

僕はアトリエ本体のイコライザでトレブルはカットしません。

カットするとただ音がこもってしまいます。

しかしEQなら4.5 kHzだけを調整できます。

僕はこれを「-4」にカットしています。

こうするとアトリエ特有のドンシャリ感からくるビビりが抑えられ、それでいてスラップしても音がこもり過ぎないんです!

一つ下の1.5 kHzのところはカットせず、ここだけカットすると音がこもり過ぎずにビビり音が抑えられます。

ベース本体のセッティング

今回EQで細かくセッテングを書きましたが、そもそもの本体のセッティングを書かなければ意味がないので最後にまとめます。

フロント&リアピックアップ

ここは別の記事にも書いた通り、共に7/10程度に下げています

こうするとアトリエ特有のクセの過剰な部分が抑えられて、僕にとってちょうどいい音になります。

ドンシャリが抑えられ、ミドルが出るイメージです。

トレブル

ここはカットせずフラットです。

ビビりなどトレブルをカットすれば解決しますが、トレブルとしてカットすると音がこもってしまいます。

そのため細かく周波数帯をいじれるEQで、4.5 kHzだけを下げました。

こうすることで不快な金属音の周波数だけを下げ、それ以下のハイ成分は残しているので音がこもりにくくなります。

ベース

これはDAL-4だとブーストのみのつまみです。

僕は2/10くらいブーストしています。

ライブやスタジオ練ではフラットでいいと思いますが、家でライン録りする場合は低音がヘボいのでブーストしています。

最近の音作りについて

最近はアンシュミではなくEQでほぼ音を作っています。

これはアクティブベースである(プリアンプが搭載されている)うえにアンシュミを挟むと、ライブ時にはステージのアンプ含めて3つもプリアンプを使っていることになります。

これは単にいじれるパラメーターを増やしてしまい、目的の音を作る障害にしかなりません。

ラインでアンシュミありきの音を作りこんでいた場合、スタジオやライブハウスではさらにアンプを通すため複雑になってしまいます。

そのためあえてアンシュミは使わずEQだけでライン音も作っています。

この音に慣れてる方がライブハウスの外音の調整がスピーディーにできます。

もちろんライン録りやレコーディングにはアンシュミを使っていいと思いますが、僕はライン録りとライブハウスの外音を別で作るのがだるいので、ライブハウスに合わせてアンシュミを使わない音作りをやってます。

補足ですが、通常レコーディングではアンプ通過後のライン音のみ使用するパターン(アンシュミ使用も含む)マイクを立て拾った音もミックスするパターンがあります。

そのためライン録りではアンシュミを使うのがむしろ普通だと思います!

それかパッシブに切り替えてアンシュミを使うといいでしょう!

このアンプの音がいい、と考えているならアンシュミをぜひ使うべきです。

とはいえ本来アンプ通過前の音をPAに送るのは、アンプ通過後の音ではPAが音を調整しにくくなるからです。

クセの強いアンシュミを通した音をPAに送る場合、外音のアンサンブルが酷くなったりしますね。

なにしろ「外音ありきの音作り」をするべきですね!

アンシュミ使っても外音が良ければ、それがベストです。

ただ、リハでアンシュミのパラメーターをいじって外音が上手く出たとしても、ステージ上のアンプから出る音も上手く作らなくてはなりません。

アンシュミ通過後の音をまたアンプに送り込むことになるので、アンプの種類によっては全然上手くできないことが多いです(経験談)。

短いリハの間に完成させるには、アンプ重ねを避けた方が楽です!

アンプはEQ以外のパラメーターが多くて、なかなか大変ですよね。

だからこそアクティブベースなら、ライブではアンシュミを使わずEQだけの方が調整しやすいです!

またライブかどうかに関わらず、普段からアンシュミメインじゃない音作りにしておくと楽、という内容でした。

まとめ

50 Hzはバッサリカットしてボワつきを抑制

・その分120 Hzをブーストし輪郭のあるローミッドを出力

4.5 Hzを少しカットしビビリを軽減しつつこもらせない

フロント、リアともに7/10でクセを低減

・アクティブベースならアンシュミを入れない方が楽

EQは今回説明した箇所以外はいじっていません(フラット)。

やはりアクティブベースなら、さらにプリアンプを導入するのではなく、あくまでEQのみいじる方が楽だと思います!

手元と足元、アンプなんてライブのたびにいじってられませんからね。

EQはいじる周波数帯の数で何パターンもありますから、根気よくいろいろ試してお気に入りのセッティングを見つけてみてください!

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