機材紹介で触れなかったエフェクターやベースのセッティングを公開していきます。
まだエフェクターのことがよくわからない方や,音作りに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
エフェクターボードの概要
これが実際に使用しているボードです。
ベース界の三種の神器と言われる「マルコン,サンズ,B3」を使用しています。
エフェクターは背面にマジックテープを貼り付け,ボードに固定しています。
また高さの調節のために薄いベニヤ板を貼り付けているものもあります。
丁寧に信号を追っていくと
ベース→チューナー→マルコン→サンズ→ZOOM B3→DIやアンプ
といった直列の繋ぎ方です。
アトリエのベースを使用する場合は,アクティブとして使用しマルコンとEQを常時オンにしています。
MULTI COMP
音の粒を揃えるコンプレッサーです。
基本どのベースでもこのセッティングです。
常時オンで使用しています。
・GAIN:つまみは最小です。エフェクターはブースター以外,踏む前後で音量差がないセッティングにするのが基本です。僕の場合は0にしないと音量が上がってしまうので,このセッティングにしています。コンプらしい音がほしい人は適宜上げていいと思います。
・COMP/LIMIT:12時にしています。14時以降では「ザ・コンプ」というサウンドになるため,抑えています。まるまるスラップの場合は,上げたほうがキレのよいスラップサウンドを得られます。僕は常時オンのため,このセッティングで使用しています。
・MODE:TUBESIMにしています。真空管のような深みと音の太さが丁度いいです。
SANSAMP BASS DRIVER DI
「サンズ」と呼ばれる,アウトボード型のプリアンプ・歪みエフェクター・DIです。
最近はスラップ用のエフェクターとして使用しています。
またこのセッティングで,指弾き用に適度な歪みのある音を出すためのプリアンプとしても使用します。
他にもアジカンなどのピックでゴリゴリしたサウンドを出すとき,プリアンプとして使用します。
その時は適宜セッティングを変えますが,日常的に使うこのセッティングを載せました。
ほぼフラットです。
スラップ用なのでTREBLE,PRESENCEを少し上げています。
BLENDは意外と低いよりは,12時程度まで上げたほうが音抜けが良くなる気がします。
アトリエ単体のスラップはパーカッシブで好きですが,サンズを踏むと歪みがかかり攻撃的なサウンドにできます。
RADの曲とかに合います。
こんなふうにアトリエサウンドのスラップ,サンズサウンドのスラップが使い分けられるので,曲の雰囲気に合わせて使い分けます。
パッシブタイプにはプリアンプとして使ったりします。
スラップソロとして使うなら,音量は少し上げるといいでしょう。
ZOOM B3
いろんなエフェクターやアンプシュミレーターを搭載したマルチエフェクターです。
Graphic EQ→Z-TRON→Squeak
の順に信号が進みます。
EQは常時オンで使用しています。
ZOOM B3を使う上で注意してほしい点があります。
B3は最初からプリセットのパッチが入っており,空きのパッチがありません。
自分の設定を保存するには,既存のパッチを上書き編集する必要があります。
新しいパッチを作るときは,消してもいいパッチを選んで編集しましょう。
もう一つは,パッチごとにエフェクトのミックス具合が調整できる点です!
つまり,どんなにエフェクターのエフェクトレベルを上げても,大元のパッチ自体のエフェクトレベルが低ければ,サウンドにエフェクトが反映されません!
最初の頃これに気づかず,あまりエフェクトがかからなかった思い出があります。
プリセットのパッチはものによって,30/100くらいに下げているものがあります。
そのパッチで編集した場合,エフェクトの効果はかなり低くなりますよね。
必ずパッチ自体のエフェクトバランスを確認しましょう!
上の方にあるTOTALを押すと,パッチ自体の音量やミックス具合を調整する画面になります。
LEVELはとりあえず100で固定しています。
原音とエフェクト音のミックスバランスは,このパッチの場合は70にしています。
これは使うエフェクターやアンシュミによって設定を変えましょう。
100にするとエフェクト音のみになります。
B3をエフェクターのみとして使用するなら,100でいいと思います。
特に空間系のエフェクターはバランスが低いと,エフェクトのかかりが悪くなります。
アクティブベースはプリアンプが搭載されているので,EQやアンシュミを通すときにバランスを100にすると,アクティブ由来のサウンドが抑えられてしまいますね。
そのためあえて70程度まで下げています。
とにかく使うベースやエフェクターによってバランスはいろいろ試してみましょう。
このように,名前はアトリエ用に設定しています。
続いて各エフェクターのセッティングを解説します。
Graphic EQ
周波数帯ごとに調整ができる,7バンドのパラメトリックイコライザーです。
常時オンにしています。
EQセッティングの記事の通り,50 Hzをバッサリカット,120 Hzをブースト,10 kHzは少しだけ下げています。
このセッティングでは音抜けがよく,ビビリが抑えられた上にスラップはキレのよいサウンドをキープできます。
グラフィックイコライザーの場合は,「ロー」としてしか調整できないのでパライコの方が良いです。
こんなふうに50 Hzは下げて120 Hzを上げるのは,普通のプリアンプやアンプのイコライザーではできません。
Z-TRON
これはQ-TRONのシュミレートでしょう。エンベロープフィルター・オートワウです。
ソロやセッションで使います。
スラップにも合うので遊べます。
空間系エフェクターのため,入力信号のハイが強いとキンキンして不快な音になります。
アクティブベースはしっかり入力信号を抑えたり,ハイ成分を下げておきましょう。
Senseは1くらいで丁度いいです。
これ以上はクセが強いので,このセッティングにしています。
またResoは適宜エフェクトの強さを変えましょう。
だいたい6-8くらいで変えています。
これくらいだと,指弾き・スラップで気持ちいいワウ音が得られます。
Squeak
これはギターで使われるProCo RATのシュミレートでしょう。
歪みエフェクターです。
エッジの効いた表に出てくる歪みです。
ソロやノイジーなサウンドがほしいときに使います。
サンズの歪みとは異なるので,曲によって使い分けましょう。
スリーフィンガーと相性がよく,低音がスッキリした歪みのため埋もれません。
Toneはハイを抑えてアンサンブルになじませたい時に適宜下げましょう。
ベースソロの歪みとして使うときは,Toneを90にすると前に出てきます。
Levelは意外と120まで上げて丁度いいです。
あとはアンサンブルで聞こえてくるように調整しましょう。
ATELIER Z DAL-4
以上のセッティングに対して,ベースのセッティングを解説します。
外観はこんな感じです。
見えにくいですが,スロープとフィンガーランプを取り付けています。
すべて手作りです。
スロープは角材を削りヤスリでなめからかにした後,黒のアクリル絵の具でコーティングしています。
フィンガーランプはダンボールを黒いビニールテープで巻いたものです。
各つまみ
他の記事でも書いたように,フロント・リアを7/10程度まで下げています。
トレブルはフラットですが,新しい弦にしたときは適宜トーンとして下げています。
ベースは軽くブーストしています。
一方,下の画像は通常のフラットな状態です。
フロント・リアはフルテンだとこれくらいです。
ベースはフラットだとこの位置です。
ネックの反り
写真でわかるか微妙ですが,このように軽い順反りです。
弦高
ネックエンド付近の弦高です。
4弦は少し高くしています。
ピックアップはこれくらいです。
斜め上から見るとこんな感じ。
最終フレット付近。
ピックアップとの距離感。
ブリッジはこれくらい。
12フレット付近から見た。
ネックの中間くらい。
1フレット目はこれくらい低めに。
こんな感じの弦高になっています。
まとめ
・クリーンサウンドはアクティブベースのイコライザーとEQのみ
・マルコンは音粒を揃える程度に
・サンズはスラップ用,歪み用にセッティング
・B3のパッチ自体のミックスバランスに注意
僕のベースサウンドは以上のセッティングにしています。
あとはライン録り用に,個別でアンシュミごとのパッチを作るのはいいと思います。
ライブハウスでもトラブルが起きにくいセッティングとして,アンシュミを使わない音作りとしました!
各エフェクターを買おうか迷っている方は,こんな感じで使用できるので参考にしてください。
ネックの反り具合や弦高など,あくまで一例なので自分の機材に合ったセッティングをしましょう。
YouTube,ニコニコに動画投稿しています!
こちらの記事にリンクを貼ってあるのでぜひ!
ごあいさつ